サングラスは、目から入る紫外線(UV)の侵入を防ぐ
可視光線の「眩しさ」は、「レンズのカラー」で防げることがわかりました。
それでも、なんか「いづいなあー。」(とても便利な、**地方の方言です)
目に見える光線の「防眩」だけでは防ぎきれない、何かが・・・。
- 「疲れが溜まる」
- 「目がかすむ」
- 「見えない部分がある」
- 「目の水晶体が白濁してきた」など・・・
そこには、なにか目に見えない光線による影響があるのでは?
そうです。
目に見えない光線=「紫外線」が、肌には日焼けを起こし、目から侵入した紫外線は、網膜を通して脳まで達します。
そして前述したような症状を引き起こすのです。
サングラスは、伊達な(カッコつけ)だけの色眼鏡ではありません。
ちゃんと、目の健康、体の健康を守っています。
そんな重要な役割を持つサングラスのポイントを外さない選び方の一つ、「紫外線(UV)カット編」を解説します。
「紫外線」の名称=「Ultra Violet」=「UV」
太陽から地上に届く光線は3種類
出典元:(株)サンバリア100 https://uv100.jp/wb/higasablog/?p=5512
「地上に届く光線」は、上の図の「紫外線」「可視光線」「赤外線」の3種類。
「赤外線」は、人に見えない光線で「熱」として知覚でき、人間に悪さはしません。
「可視光線」は、紫・藍・青・緑・黄・橙・赤の7色(=虹)で構成され、その波長の違いで人は「モノが見える」。
「紫外線」は、目に見えない光線で、地上に届くのは波長が290nmから320nmまでの「UV-B」と320nm~400nmまでの「UV-A」があり、生物にとって欠かせない物であり、厄介なものでもあります。
紫外線が「生物にとって欠かせない物」とはどういうこと?
「紫外線」は有害で無用なもののはず!どうして生物にとって必要なものなの?
「紫外線」は人にとって「有害なもの」であり、「無用なもの」と思っていませんでしたか?
でも一方で、「育児の時、赤ちゃんに日光浴させる」とか、「爬虫類の飼育に紫外線ライトを当てる」とか、聞いたことがありませんか?
これはどういうこと?
正解は、紫外線は、生物が成長し生きていくために必要で重要な栄養素ビタミンDの体内生成を促進してくれるからです。
ビタミンDは、骨の形成や筋力を高めてくれるので成長期には欠かせないものです。
そのため、成長期にある子供のサングラスの使用は避けた方がいい、といわれています。
また、「紫外線」は、カルシュウムの吸収を促進するので、高齢者の骨粗鬆症や関節の変形を予防する効果があります。
その他、殺菌作用があるのでがんや感染症などの予防効果もあるといわれています。
紫外線の有用な側面をお判りいただけましたか?
見えない光、紫外線の悪影響とは?
一方、紫外線の悪な側面とは?
科学・医学の発展とともに「カラーレンズの濃淡」だけでは、太陽光からの人体への悪影響を防ぐことができず、その悪影響の原因は「紫外線」にあるとわかってきたのです。
眩しさを軽減するため「カラーレンズのサングラス」を掛けている時、目の入り口「瞳孔」はどんな反応をしているのでしょうか?
カラーレンズの色が濃くなればなる程、眩しさは薄れ「目の瞳孔」は光量を得ようとして反比例して開いていきます。
紫外線は目に見えない光線なので、カラーの濃淡などお構いなしに瞳孔が開けば開くほど大量の紫外線が目の奥へと侵入していきます。
このため、有害といわれる紫外線の流入量は増え、網膜へと到達し易くなります。
目から入った「紫外線は眼精疲労、白内障、黄斑変性症、日焼けなどの弊害をもたらす」といわれています。
このため「安全・安心」の観点から、紫外線の侵入を防いで、目の疲れやストレスを軽減してくれる「紫外線(UV)カット機能」が求められるようになりました。
最近は、アパレルから販売されているサングラスには、「カラーの濃淡」だけではなく、「紫外線カット機能」がついているものが多くなっています。
しかし、安価なものには紫外線カット率が不十分(後ほど解説)であったり、レンズの精度の低さによる歪みで、船酔いのような体調不良になったするものなどがありますので、よく確認して選ばなければなりません。
クールにカッコよくキメるんだったら、見た目(デザイン)だけではなくこんなところにもこだわってほしいですね!
「紫外線透過率」と「紫外線カット率」って?
国は「サングラス」に品質表示を求め、「紫外線透過率」の記載を義務付けています。
それだけ、紫外線対策は人の「安心」「安全」にとって重要だということの裏付けとも言えます。
地上に届く紫外線は、290nm~400nmの波長の目に見えない電磁波です。
これまで書いてきた通り、紫外線は人の体の成長や健康の維持に必要であると同時に、悪い影響も与えます。
注)nm=ナノメーター=10億分の1m
「紫外線透過率」と「紫外線カット率」は評価の見方が真逆の表現
「紫外線透過率」とは、紫外線をサングラスを通してみた時に、「何%」の紫外線が通過したかを表したものです。
「紫外線カット率」という言い方で表現しているものもありますが、「紫外線透過率」とは反対から見た視点で、「紫外線を通さないようにカットした割合」を言っています。
ちょっと分かりづらいので、具体的に例を挙げてみます。
あるサングラスの品質表示表に「紫外線透過率1%以下」と書いてあった場合、別の言い方では「紫外線カット率99%以上」と同様となります。
このように数字の大きさは真逆となりますので、ご注意を!
サングラス!何を頼りに選んだらいいの?
いざ、何を見て決めればいいの?
国が基準を設け、「家庭用品品質表示法」に表記を義務付けている「紫外線透過率」は外せません。
同試験方法においては、波長313nm及び365nmにおける透過率測定をそれぞれ行うこととなっているが、実際の表示において消費者にとってわかりやすい表示とするため、波長365nmにおける透過率を表示することが望ましい。
引用元:消費者庁 サングラス | 消費者庁 (caa.go.jp)
おそらく良心のあるメーカーさんは、最低限この国の基準365nmまでの紫外線透過率を1%或いは、0.1%にまで仕上げてくれているでしょう。
しかし、実際は紫外線の波長は400nmまであり、この部分までカバーしたサングラスが欲しいとは思いませんか?
ですよね!
ということで、もう一つの表示をご紹介します。
「UV 400」という表示
これは、一般的に400nmまでといわれている紫外線の上限の範囲までカットしているということを表しています。
「UV400」で「紫外線透過率0.1%」或いは「紫外線カット率99.9%」であれば、最上位クラスで安心ですよね。
より幅広くカバーされている、安心できる「UV400」をお勧めします。
「紫外線透過率」or「紫外線カット率」と「UV400」を頼りに選ぼう!!
まとめ:サングラス選びは、紫外線カットがキモ!
「紫外線」の悪の部分には、サングラスで「紫外線カット」!が重要です。
その際の目安はこちら⏬
- 「家庭用品品質管理表示表」に「紫外線透過度」の表記があるか?
- 「紫外線透過率」が1%或いは0.1%がいい。
- 「紫外線カット率」の表示であれば、99.0%以上或いは99.9%以上がいい。
- 「UV400」の表示があればなおさら良い。
体に「安心」「安全」な、紫外線カットで、カッコ良く決めてください!!